日本人間性心理学会 第36回大会

ワークショップ2

ワークショップ2


大会準備委員会・国際交流委員会 合同企画

健身気功・五禽戯の理論および実践

虞 定海


【内容紹介】

五禽戯(ごきんぎ)とは、『史記』の記述によると、1800年前、中国東漢の名医華陀(かだ)が、古代からの導引術(心身鍛錬術)や吐納術(呼吸法)に基づき、虎、鹿、熊、猿、鳥の動きの特徴を研究し、また、中医学に関する臓腑・経絡・気血の働きも取り入れ創作した健身気功法と言われています。
しかし、細な文字記述はありません。
2002年、中国国家体育総局の指示で、我々チームは伝統気功の良い部分を引き継ぎ、医学や科学的養生理論に照らし合わせ、健身気功・五禽戯を創編しました。
健身気功・五禽戯の功法理論は科学的で、内容は充実しており、動作は規範かつ覚えやすく、安全で、健康養生の効果が著しい等、優れた健身体操です。
本ワークショップでは、健身気功・五禽戯の歴史源流、功法の特徴、練習のコツ、健身効果などを解説する他、功法の核心技術や養生原理を教えます。
功法の動作は、虎・鹿・熊・猿・鳥の順で、1戯ごとに2式、合計10式あります。
また、功法の始めに「起勢調息」、終わりに「引気帰元」という2式も加わり、動作の「形・意・気」一体が求められます。
つまり、五つの動物のしぐさを真似して、虎の勇猛さ、鹿のゆったりさ、熊の沈着さ、猿の機敏さ、鳥の軽快さなど「五禽」のイメージを思い浮かべながら動作を行うことによって、形と精神とを兼ね備え、意気を通じさせ、内外一体を追求しています。


【講師紹介】

上海体育学院教授、博士課程指導教授、中国武術九段。
中国健身気功協会委員兼科学研究委員会主任、中国武術協会委員。
上海体育学院武術学院元院長、中国武術博物館元館長。
世界保健機関研究プロジェクト、国家自然科学基金、国家社会科学基金、上海市科学委員など30以上の重要研究プロジェクトを主宰・遂行。
SCI、SSCI、中国体育権威学術誌に60篇以上の論文を発表。
「2008年、2013年中国体育科学学会科学技術進歩二等賞」、「2006年、2009年上海科学技術進歩二等賞」を受賞。
主宰者として、健身気功・五禽戯、健身気功・馬王堆導引術功法の編創および研究に携わり、国家体育総局より「編創新功法傑出貢献賞」、「全民健身優秀項目一等賞」を授与。
国際武術、健身気功試合大会の総審判長に複数回任命され、政府からヨーロッパ、オーストラリア、北米、アジアなど20数カ国および地区に派遣され、健身気功や太極拳を教え広める。
研究分野は、武術およびスポーツ養生。


【定員・参加条件等】

定員 40名
気功、太極拳の愛好家。
中国の伝統文化および東洋医学の養生に興味を持っている方。